だれでも混雑した電車やエレベーターの中で、ギューギュー押されて、自分の身体が他の人にペッタリくっついてしまったり、目の前に他人の顔があると、不快に感じます。でも、その場を離れることはできませんから、みんな微妙に身体の向きを変えようとします。実はこのようにちょっと身体の向きを変えることで他人との距離や離れたい気持ちをコントロールしているのです。 混んでいない電車では、どの座席もひとり分の間隔をあけて座っています。 これらの行動は、人の身体の周りに「なわばり」があることを示していて、「パーソナルスペース」と呼ばれています。パーソナルスペースの大きさを実際に調べると、相手と「すぐに離れたい」と感じる距離は約50cm以下、あまり気にならないから「しばらくこのままでよい」と感じる領域は3mくらいです。また「相手から離れたい」と感じるのは前方向に大きく、後ろ方向は小さく、前方向ほど気にならないという結果があります。みなさんは、どうですか。 |