アメリカ先住民のインディアンは、ティピーとよばれる円錐(すい)形の住まいをもっています。インディアンは平原に住み、野牛や鹿などを狩りしながら暮らしていました。ティピーという住まいは、数本の丸太を立てて上の方を結び合わせ、そのまわりを獣の皮で覆った簡単な仕組みのものです。この住まいをもち運んで、狩りをしていたのです。中には常に火を焚くところを作ってありました。住まいの中央に、直径15インチ(約38cm)くらいの浅い穴を掘り、周囲に石を並べてその中で火を焚くのです。まわりの石が火の熱を蓄えて、驚くほど室内が暖まるのだそうです。そして、たくさん出る煙りも、住まいが円錐形ですから、まっすぐ上へ抜けていきました。燃料は平原にある小枝。よく乾燥した木だけを燃やしていました。
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