上の階と下の階をつなぐ階段は、住まいのなかで事故が起こりやすい代表的な場所です。うっかり1段踏みはずしたり、すべったりするだけで、体のバランスを大きく崩し下の階に転落します。下から1、2段のところならまだしも、高くなればなるほど、大きな事故になってしまいます。 階段で事故が起きやすい理由としては、勾配(こうばい)が急だったり、すべりやすかったりすることがあげられます。勾配を緩やかにするには、大がかりな改造が必要になりますが、すべりやすい面については、階段に薄いカーペットを貼ったり、フチに滑り止めをつければ改善されます。また、十分に丈夫な壁に、手すりをしっかり取り付けることも事故の予防につながります。また、暗くて段の端の位置がわかりにくく、足を踏み外しそうな場合には、足下に照明をつけてとおくと安心ですね。 住む人が気をつけたいことは、すべりやすいスリッパや靴下をはいて急いで昇り降りしないこと。階段の途中にものを置かないこと。また階段の上の方で遊んだり、ふざけないこと。大きい荷物や重い荷物をもっているときは、いつも以上に慎重に昇り降りすること、などです。小さな子どもや、お年寄りが昇り降りするときは、周りのみんなが注意して見守ってあげることも大事です。
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