朝鮮半島では、オンドルという床暖房が使われていました。これは、台所で煮炊きをした熱を、家の床下に通し、部屋を暖めるというものです。一段床を低くした台所のかまどで火をたくと、その暖かい煙が家の床下を通り、最後に外にある煙突から出ていきます。これで床がホカホカと暖かくなるのです。ただ、床そのものがそれほど熱くならないので、座ぶとんは薄く、寝るふとんも床の熱がよく伝わるように薄めなのだそうです。 オンドルのある部屋では、窓は小さめで天井もあまり高くありません。それに床には何枚も重ねた防水紙をしき、天井や壁にも白い障子のような紙を張りめぐらし、まるで白い箱のような部屋をつくって、熱が逃げないような工夫がされました。 またこの暖房方法によって、座り方は男性がお尻が直に床につくあぐら、女性もあぐらか足の片方を立てひざにして、お尻が床につくようなスタイルとなりました。こうすることで、床の暖かさを直に感じていました。
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