広さと高さの関係
 みなさんは、自分の部屋をもっていますか。その部屋は、どのくらいの広さでしょうか。また、天井の高さはどのくらいか知っていますか。日本では、部屋の大きさを畳の数で表すことが多く、6畳や、8畳などと答えますよね。ところが天井の高さまでちゃんと知っている人はめったにいません。部屋の大きさの感じ方は、床の広さと同じくらいに、天井の高さも大きく関わっています。
 たとえば、正方形の部屋の一辺が5mで高さが2.4mとすると、体積が60立方mになります。一方同じ体積の部屋で、正方形の一辺が4mで高さが3.75mとすると、計算上の容積は同じですが天井の高い方が、部屋の大きさは大きく感じられます。天井の高い方は床面積が約10平方mも小さくなっているのに、不思議ですね。これは人が同じ距離を見る場合、正面よりも見上げる方が遠く感じるという特性があるからです。
  このような空間の感じ方を利用することで、小さい部屋しかつくれないところでも天井を高くすることで、部屋を広く感じられるような工夫ができます。

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