身体の大きさを測ってみよう
 みなさんは、ものの大きさを測るときには何を使いますか。小さめのものは定規で測れるし、ちょっと大きいものだと巻き尺が便利ですね。しかし、今のような定規や巻き尺がなかった時代には、人の身体のある部分の長さを基にした独自の単位をつくり、ものの大きさを測っていました。つまり、身体の大きさが定規のような役割をしていたのです。
 たとえば、昔の距離の単位に「里(り)」があります。今の単位でいうと、だいたい4kmの長さなのですが、これは、大人が1時間に歩く距離にあたります。つまり、人が1時間に歩く長さを、ひとつの単位にしていたのです。
 また、寝るための布団は身長を基にしていますし、座るための座布団は人が座ったときの大きさに関係しています。このように身体のある部分の大きさや長さは、身の周りのものの大きさや長さを決めていきました。ただ、人の身体はそれぞれ個人差がありますし、大人と子どもでも大きく違ってきます。特に成長期の子どもは、日々変化するので、ぴったり合わせるのは難しいのかも知れませんね。

「近いと感じる距離」「動きやすい寸法」「身体の大きさを測ってみよう」