「だれでもトイレ」のあるところ
 さて、「だれでもトイレ」は、駅や公共の施設だけにあるのでしょうか。
 よく観察してみると、けっこういろいろな場所にあります。最近は、コンビニやファミリーレストラン、ガソリンスタンド、銀行など、ものやサービスを売るお店に設置され始めています。
 たとえばコンビニの場合、24時間開いているなど営業時間が長い場合が多いので、いつでも利用できます。その上、まちの中でも比較的分かりやすく、常にお店に人がいるので管理がしやすいという利点もあります。夜間にだれもいないところのトイレにひとりで入るのはちょっと恐いですけど、人がいるお店でしたら安心ですよね。ガソリンスタンドもコンビニと同様に通りに面した分かりやすい場所にあり、車を利用するお年寄りや障害をもつ人にはたいへん便利に使えます。
 また、東京巣鴨の商店街では、1階のお店のほとんどが、中のトイレをお客さんにも使えるようにしました。個人のお店のトイレなので、いろいろな設備はありませんが気軽にトイレが使えることで、長時間買い物が楽しめるようになり、商店街がにぎわうようになりました。こうした試みも、「だれでもトイレ」の考え方に通じるのです。
 「だれでもトイレ」がいちばん求められる公衆トイレは、臭い、汚い、暗いなど、これまであまりよいイメージはありませんでした。しかしみんなが気持ちよく使えるようにするため、交番などの隣につくり、安心して使えるトイレにしていこうという動きもあります。

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