まちの中にあるバリア(=障害物)
 さて、第2回「バリアフリー」でも紹介しましたが、「まち」にはバリアとなるものがたくさんあります。ふつうの人が便利だと思っていても、バリアとなってしまうものがあるのです。たとえば、ある道を渡る場合、交通量が多く危険なので、陸橋(横断歩道橋)をつくったとしましょう。大々的な工事をして橋をつくっても、階段しかなければ、足の弱い高齢者や車椅子の人、ベビーカーを押している親子や自転車の人は渡ることがたいへん難しい。結局大回りをするか、あきらめるしかないということになってしまいます。陸橋をつくる人が、これを利用できない人もいるということに考えがおよばず、バリアを つくることになってしまうのです。
 また、歩道や駅などの公共の施設には、床に黄色の凸凹のある誘導ブロックが敷いてありますが、このブロックの上に自転車を置き放しにする人が少なくありません。目の不自由な人は、この誘導ブロックを頼りにして歩いているので、上にものがおいてあると先に進めないばかりか、つまずいたりして事故の原因ともなります。黄色い誘導ブロックが何のためにあるのかを理解して、一人ひとりが気をつけること。それだけでバリアを減らすことにつながります。
誘導ブロック

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