空気を伝わる音と建物を伝わる音
 音の伝わり方は2種類あります。話し声や、ハーモニカやリコーダーなどの楽器の音は、空気を伝わるので「空気伝搬音(くうきでんぱんおん)」といいます。これは、音の出るところから離れたり、別の部屋に行くと聞こえにくくなる音です。もうひとつは「固体音(こたいおん)」といって、「もの」を通して伝わる音です。たとえば、2階の足音が1階によく聞こえてくるのは、この固体音が原因です。床を足でドン!と踏んだとき、床板が振動して建物の骨組みなどを伝わり、1階の天井や壁が目に見えないくらいゆれて、それが空気を振動させ音が出るのです。あなたも、下の階にいて、上の階の足音がとてもよく聞こえた、という経験をしたことがあるのではないでしょうか。また、マンションなどでピアノの音が気になるのは、ピアノの音がとても大きく、その音が空気を伝わるとともに、ピアノを弾くと、ピアノ自体が振動し、その振動が床から建物に伝わって固体音となり、下の階の家や、隣の家に音が届いてしまうからなのです。

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