図は、江戸時代に実際にあった中級武士の家の間取りです。廊下以外は畳の部屋がつながっていて、部屋と部屋の間はふすまで仕切られていました。家族だけでなく、使用人も一緒に暮らしていました。家の主(あるじ)は、今でいうと大きな会社の部長さんでしょうか。会社と同じようにお城に通ってもいましたが、家の大きな玄関や座敷は主の仕事の場、台所や居間、納戸のあたりは生活の場と、分けて使っていたようです。ここの座敷という部屋は室町時代に成立し、今の和室のルーツとなりました。